休業補償と「全国民に一人当たり20万円配布」をセットで実現すれば一石二鳥の効果が!
2020年3月1日、薔薇マークキャンペーン事務局から「緊縮政策が招いた人災・新型コロナ圏戦拡大と生活防衛に向けて」というメッセージが発信されました。その中には次のような「労働者への100%の休業補償」の提言があります。
「本気で新型コロナ感染拡大をふせぐためには、政府は、労働者に100%の休業手当を払うよう事業者に求め、事業者には政府が補償をすべきです。 政府による休業補償の必要額は、私たちの試算では、2ヶ月で6.2兆円、1ヶ月で3.1兆円です。現状の政府の言う『予備費の2700億円』は全く足りません」
私(荒井潤)はこの提言に賛同した上で、それと「国民一人一人に20万円給付」をセットで実現するという、一石二鳥の効果の見込める提案をさせていただきたいと思います。
本プロジェクトの視点から言うならば、
その100%の休業補償に必要な「2ヶ月で6.2兆円、1ヶ月で3.1兆円」を国債を財源として実行し、それとセットで、25.2兆円の国債を財源として全国民に1人当たり20万円を配布した場合の試算をしても、
やはり、間違いなく、GDPや実質民間消費は押し上げられ、インフレ率も金利上昇も全く問題ない範囲に収まる、という試算結果が出ると思います。
雇用(休業)補償金単独だと、国民の所得の総額は現状維持(給料保障100%の場合)かそれ以下(給料保障100%未満の場合)になり、国民=消費者の心の元気もますます失われ、景気落ち込み=経済不況はますます深まることとなりそうです。
しかし、それとセットで(生活補償金として)国民全員に20万円を配ることによって国民の所得総額を増やし国民=消費者の心を元気にすることによって、コロナ対策プラス景気浮揚という一石二鳥の効果が期待できるでしょう。
もちろん、国債が財源なので、各種補助を打ち切り必要は全くありません。
反緊縮に対しての、緊縮派の、「ハイパーインフレになる」と共にしばしば口にされる「通貨の信認を損ねる」という反論についてですが、
通貨の信認の度合いは実体経済の状況によって裏付けられるものであり、国民全てに20万円を配る事によって消費もGDPも伸びて実体経済が上向きになるので、その分、通貨の信認の度合いも高まることになるでしょう。
以上のような考えのもとに、私は、100%の休業補償とセットで「全国民に1人当たり20万円配布」 を実現したらいいと考えますが、いかがでしょうか。
この国には計量経済分析を得意とされる方がいらっしゃるのではないかといますが、私たちが行っている脱(反)緊縮&ベーシックインカムマクロ経済シミュレーションのような試算結果は、緊縮派の反緊縮派に対する「ハイパーインフレになる」「通貨の信認を損ねる」などの反論に対処する場合にも、国民の中に広く運動の輪を広げて行く場合にも、具体的な数字の力を発揮しうるものと考えます。
よろしかったらご一緒に、大きく輪を広げて行きましょう。
2020年3月4日 荒井潤(本プロジェクト共同代表)